知っている人は知っている、JR運賃の豆知識!?
新川崎駅から鶴見駅に行くには?
このサイトをご覧になっている方って、新川崎・鹿島田にお住まいの方・お勤めの方・ご実家がある等々、何らかの形でこのエリアにご縁のある方々かと思います。
そんな皆さんに質問。
新川崎駅から鶴見駅に行くには、どのように電車を乗り継いだら良いでしょうか?
恐らく大変の方は、新川崎駅から鹿島田駅まで歩いて、
鹿島田⇒(南武線)⇒川崎⇒(京浜東北線)⇒鶴見
こんなルートを選択されることと思います。恐らく、これが一番早いでしょう。
では、最安値のルートは?
「そんなの、上と同じく鹿島田⇒川崎⇒鶴見でしょ!」
って思うでしょ?
ところがどっこい、さにあらず。
まずは、鹿島田駅に張り出されている運賃表を見てみましょう。
鹿島田 ⇒ 鶴見は170円(Suica/PASMOなどの交通系ICカード利用だと168円)です。
では、新川崎駅の運賃表を見てみますね。
なんと!新川崎 ⇒(総武快速線)⇒ 横浜 ⇒(京浜東北線)⇒ 鶴見は160円(ICカード利用で157円)。
つまり、鶴見駅に電車で出るには、鹿島田駅から行くよりも、新川崎駅から乗った方が10円くらい安い、ってことです。
何かの間違いでは?そう思った貴方、鶴見駅の運賃表も見てください。
ね?鶴見から鹿島田より新川崎の方が安いでしょ?
なんか不思議ですよね、新川崎から鶴見に行くには、一旦、横浜駅に出て、そこから鶴見に折り返してくる形になるので。
JR運賃計算の特例が存在する
電車の走行距離を「駅すぱあと」で調べてみると、新川崎 ⇒ 横浜 ⇒ 鶴見のルートは 19.3km、鹿島田 ⇒ 川崎 ⇒ 鶴見では7.6kmです。
当然のことながら、新川崎駅からの方が電車に乗っている距離は長くなります。
まず、JRの運賃計算には、乗った距離に応じて運賃が決まるという大前提があります。
しかしながら、東京近郊、大阪近郊、福岡近郊、新潟近郊、仙台近郊と言った大都市エリアでは、運賃計算の特例が存在します。
運賃計算の特例 大都市近郊区間内のみをご利用になる場合の特例
こちらのページを見てみますと...
・それぞれの大都市近郊区間内のみを普通乗車券または回数乗車券でご利用になる場合は、実際にご乗車になる経路にかかわらず、最も安くなる経路で計算した運賃で乗車することができます。
・重複しない限り乗車経路は自由に選べますが、途中下車はできません。途中で下車される場合は、実際に乗車された区間の運賃と比較して不足している場合はその差額をいただきます。
ですので、例えば鹿島田から川崎に南武線で行っても157円ですし、鹿島田⇒(南武線)⇒立川⇒(中央線)⇒東京⇒(東海道線)⇒川崎と、グルッと大回りしても、同じく157円という計算になります。
しかしながら、鹿島田 ⇒(南武線)⇒ 武蔵小杉 ⇒(南武線)⇒ 川崎と乗車すると、鹿島田⇔武蔵小杉は重複しているので、鹿島田⇒武蔵小杉の157円と武蔵小杉⇒川崎の168円の計325円となるワケです。
でも新川崎 ⇒ 鶴見って、よく考えると鶴見駅と横浜駅の間、重複してますよね!?
ここでまた、別の特例が存在しているんです。
運賃計算の特例 特定の分岐区間に対する区間外乗車の特例
新川崎 ⇒ 横浜 ⇒ 横浜のルートを使うと、鶴見 ⇔ 横浜は重複して乗車することになるので、本来は横浜で運賃計算を打ち切る、つまり新川崎⇒横浜の220円と横浜⇒鶴見の168円、計388円となるのですが、それでは明らかに利用者に不利(鶴見と新川崎を直接結ぶ列車がないから)となるなので特例で鶴見~横浜の重複乗車を認めているんです。
特定の分岐区間に対する区間外乗車の特例ページを見てみますと、羽沢横浜国大から横浜以西のパターンもそうですね。
羽沢横浜国大⇒(JR・相鉄直通線)⇒武蔵小杉⇒(総武快速線)⇒横浜と乗り継いだときの運賃は308円であり、羽沢横浜国大⇒武蔵小杉の308円と武蔵小杉⇒横浜の220円で計528円とはなりません。
この二つの特例を組み合わせると、羽沢横浜国大⇒(JR・相鉄直通線)⇒武蔵小杉⇒(総武快速線)⇒横浜⇒(京浜東北線)⇒鶴見、こんなルートでも168円ってことになります。
あ、もちろん、こんな時間のかかるルートをあえて選択する方はいないと思いますが...
でも、それこそコロナ禍で遠出の外出できませんからね、いつもとチョッピリ違う電車の乗り方でナノツーリズムを楽しむのはいかがですか?
コメント